金投資はオーソドックスにはインフレヘッジ、安全資産という事が言われていますが・・・・必ずしもそうでない状況もあり、単純にはいかないようで・・・・
ヘンリー「金・新解体新書」(楽天証券)でまずはお勉強を・・・・
World Gold Councilの各種データでお勉強を・・・協会ということでGold 万歳!なのだけど、データはあるんで・・特に需給データなどを・・・・
1970年~2010年にフォーカスすれば円建てでいえば長期低落(円高が進んだため)、ドル建てなら 1970年~1985年頃(OPECによる第一次オイルショック、イラン革命による第二次オイルショック)の暴騰とその後の反落を除けば長期上昇。
田中貴金属の金価格の年次推移(トロイオンスでのドル建て、グラムでの円建て)
ロイターのコラム:金は輝き失い続ける運命か 実は弱いヘッジ機能
一般社団法人日本金地金流通協会のデータ(前記World Gold Councilのデータから)
他にもいろいろと
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結論を書くと・・・
一括多額かつ超長期保有を除いた多くのケースで「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)(愛称:サクっと純金(為替ヘッジなし))」が自分の現在の結論です。現物引き取り(金のインゴットの受け取り)を伴わずに、そこそこ長期(俺計算で13年未満程度なら有力候補)でお手軽(少額取引、保有量も巨額ではない)という条件では有利な商品かと思います。もちろん多額&長期の投資なら金地金なども対象たりえます。
結論の理由は合計の実質負担が年0.1838%(税込)程度と他の純金を対象にした投信に比べて圧倒的に低コストであり、低コストが売りな国内上場投信の純金系ETF(ETFは一般な投信よりも低コストな事が多い:純金を対象とした国内ETFの信託報酬・管理料は0.5%前後のものが多い)と比較しても更に低コストなためです。そして上場投信ETFと異なり一般的な公募型投信のために100円から購入できるというメリットもあります。また国内籍であるため多重課税もないこともメリットです。投資先はLN(ロンドン市場)のiShares Physical Gold ETCでこれ自体の経費率が年0.12%となっています。公募型の投資信託(非上場)のメリットは少額(100円単位など)から売買可能でかつ積立がしやすいことです。デメリットは売買が数日遅れになってしまうことです。
この低コストなら後記の大手ネット証券の純金積立と比較してざっくり自分が計算してみたところ13年未満ならコスト的に勝る訳で「有り」かもしれません。
NISA枠を使うなら日本籍のETFや投信が税制上でかなり有利ということもあります。
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純金積立て
特に長期保有&積み立てでメリットがありそうです。純金積み立ては税制状は譲渡税として5年未満では短期譲渡扱いになりETFや投信に比べると不利になると思われます。
下記 大手ネット証券3社はほぼ横並びで 手数料は購入時1.65%、売却時無料、スプレッドは1gあたり80円前後です。
SBI証券、楽天証券 金・プラチナ取引、マネックス・ゴールド(金・プラチナ・銀)
年間15万円以上積立(購入)なら此処が最もお得??
年会費 口座維持管理料(年額・税込)は初年度3,300円、2年目以降2,200円ですが、スプレッドが大阪取引所の期近値段の終値に±15円と最も狭いです。
年間10万円~15万円前後の積立(購入)なら此処が最もお得??
年会費 1500円がかかりますが購入手数料が無料でスプレッドも66円前後と狭いです。
地金商、専業系など
手数料が2.5%、スプレッドが100円前後、年間口座管理費がありコストが高いのですが、金地金(インゴット)の金地金(インゴットなど)の現物売買目的も兼ねている場合はこれらの専業もありかもしれません。
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東証ETF
コード |
名称 | 信託報酬 | 時価(2024年4月4日 終値):単元株数 | 備考 |
1326 | SPDRゴールド・シェア | 0.44% | 32,290円(1株) | 米国ETF SPDR® ゴールド・シェア(GLD)の日本版 |
1328 | (NEXT FUNDS)金価格連動型上場投信 | 0.55% | 8,636円(10株) | |
1540 | 純金上場信託(現物国内保管型) | 0.539% | 11,380円(1株) | |
1672 | WisdomTree 金上場投信 | 0.429% | 32,620円(1株) | |
2036 | NEXT NOTES 金先物 ダブル・ブル ETN | 0.88% | 52,340円(1株) |
その他貴金属などは 日本取引所グループ 銘柄一覧(ETF)の商品・商品指数、商品(外国投資法人債券)
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主な米国ETF
最古&最大のものが、GLD:SPDR ゴールド・シェアの経費率が年0.4%、次に大きいのがIAU:iシェアーズ ゴールド・トラストで経費率が年0.25%、取り扱いが多い中で最も低コストなのがGLDM:SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラストの経費率が年0.10%です。米国TFを直接購入するのではればこの中ではGLDMかと思います。SBI証券や楽天証券やマネックス証券でも既に取扱いがあります。但し資産規模がまだ小さくNAVに対するプレミアム/ディスカウントの振れ幅が大きくなりやすいという欠点はありますが・・・。他にも超低コストな純金の米国ETFとしてIAUM :iシェアーズ ゴールド・トラスト マイクロの経費率0.09%がありますが国内大手証券では取り扱いがないようです。GLDMで充分かもしれません。米国ETFは手数料(前記GLDMは手数料無料も多い)、為替スプレッド、税制(米国側で10%の源泉徴収はNISAでも課税+日本での課税:多重課税を取り戻すのはかなり面倒)の問題があります。
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公募型投信
信託報酬でベスト(低廉)5を・・・・
「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)(愛称:サクっと純金(為替ヘッジなし))」 0.1838%(税込)程度
―>投資先ETF LN(ロンドン市場)のiShares Physical Gold ETC
ブラックロック iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし) 0.5085%(税抜0.485%)程度
―>投資先ETF IAU:iシェアーズ ゴールド・トラスト
SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし) 年率0.525%~0.675%程度
―>投資先ETF IAU:iシェアーズ ゴールド・トラスト
日興アセット ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし) 年率0.407%+投資先ETFのコストなど
―>投資先ETF 米国2社の4種類(前記米国ETFの4つ)のミックス
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先物、CFD(証拠金取引)、金限日取引
売りも出来、レバレッジが効きますが、オーバーナイト(≒金利コスト)やロールオーバーのコストやリセット(限月清算) などの諸問題もあり、コスト的にも即日(数時間など)や数日~1か月以内などの短期取引にしか向いてません。税制上も株式などとは損益通算できません。各種先物やFXなどとは通算できますが・・・。代表例としてくりっく株365の 金ETF(名前が紛らわしいですが、仕組みはCFDで証拠金取引です)があります。注意点も多いです。