ETF = 上場投資信託
はじめての方はシンプレックスの「マンガでわかるETF」(ちょっと古いけど)
Wikipediaの「上場投資信託」の説明(結構にテクニカルなので中級者以上向け)
比較となるのは非上場の通常の投資信託ですが、ETF=上場投資信託は非常に合理化されてます。特に米国のETFで著名な3社:「ブラックロック」「バンガード」「ステート・ストリート」は低コストで鎬を削っており、通常の投資信託(特に殆どのロボアド系)の投資先(ファンド オブ ファンズ)にすらなっています。
ETFのメリットは低コストだけではなく、市場取引となっているために透明性や決済の即時性(非上場の投資信託は決済に数日かかる)にも優れてます。
メリットだけなら非上場の投資信託は不要でETFだけで良いじゃん!ってなるのですが、下記のようなデメリットもあります。
(1)銘柄が限られる
(2)分配・配当金の自動再投資機能がない
(3)売買が単元株指定が基本(例外有り)
(4)要注意な銘柄がある
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(1)銘柄が限られる
日本で取り扱いのある 非上場の投資信託:数千銘柄 <-> ETF:200強銘柄
ETFは全部が何らかのインデックス(指数)連動になっており自動化して低コスト運用になってます。
(2)分配・配当金の自動再投資がない
ありません!!
(3)株式なので売買が単元株指定が基本(例外有り)
要するに少額投資がしにくい&ドルコスト平均法が使いにくいなどがあります。
・少額投資がしやすいETF銘柄を探す
―>東証マネ部のこちらで並べ替えるとわかりやすいです
単元株と1株の株価との兼ね合いで探すのは意外に面倒かもです。また単元未満株の取り扱いがある証券会社でもETFは例外的に扱いがなかったりと・・・面倒です。
・株数ではなく金額指定などで購入
古くからある「るいとう」は金額指定で積立て購入できて配当金の自動再投資機能も有ったりと良いのですが、扱っているのは大手証券会社のみで、「るいとう」専用口座が必要で口座管理費が年間数千円などでかつ売買代金の1%強などが手数料としてあり高コストなのがネックで廃れてます。低コストなやり方としては SMBC日興証券のキンカブやPayPay証券(旧 One Tap BUY)では金額指定購入できます。
(4)要注意な銘柄がある
(4-1)株価が安すぎる銘柄は危ない・・・・
株価が1円と2円を行ったり来たりの 1689 ETF WisdomTree 天然ガス上場投信はそのうち上場廃止になる悪寒がします。1円から次の約定価格が2円と2倍に飛ぶなどでもはや・・・・
(4-2)約定しにくい銘柄がある
普通の上場株式でも小型株などは出来高が少なすぎてまともに約定しないケースがあります。東証(というかJPX)はETFに関してマーケットメイク制度を導入してます。出来高が多い銘柄はマーケットメイクは不要とも言えますが、出来高が少ない銘柄でなおかつマーケットメイク制度の無い銘柄では約定がしにくい可能性が高くなります。東証マネ部のこちらではマーケットメイク対応の検索がしやすいです。
(4-3)同じインデックス連動なのに信託報酬に相違がある銘柄がある
例えば、日経225インデックス連動型のETFはなんと10銘柄が上場してます。最も低額な信託報酬 0.1155%のiシェアーズ・コア 日経225 ETF(1329)と最も高額な信託報酬 0.2475%の上場インデックスファンド225(1330)ではなんと2倍以上の差があります。
運用会社が危ないとか好きとか嫌いとかに拘りがなければ同じインデックス連動なら信託報酬が安いほうが良いです。
(4-4)乖離率とトラッキングエラー(乖離率履歴)
要注意な銘柄で例示した 1689 ETF WisdomTree 天然ガス上場投信などの数銘柄を除いてこちらは少額な個人投資家としてはあまり気にしなくていいでしょう。元となるインデックス(指数)とETFの実際の株価のズレが少なくなるように運用会社が調整するのですが、それはそれで運用コストに響きますし、乖離が大きくなると「狙われる」ので運用元も放置はできないのでそれ相応に収まっていくと考えられるからです。一応はトラッキングエラーもチェックしてエラーが大きいと判断したものは投資対象銘柄から外せばよいと思います。