デビットカード
デビットカードは金融機関の口座に直結した決済カードです。
ですので発行元も金融機関ということです。銀行のキャッシュカードと一体化したデビットカードが多いです。
ここによると(FRB 2019)アメリカではデビットカードの決済数はクレジットカードの決済「数」の2倍近くもあり、非現金決済としては日本よりも遥にメジャーな存在のようです。決済「金額」ではクレジットカードが上回っている事から、少額決済はデビットカード、大きな金額の決済はクレジットカードというのがアメリカでの実情のようです。
ちなみに、デビットカードの利用が先行したアメリカの状況を横で見ていた日本では大昔?にJ-Debit(最後に詳細を)を普及させようとしましたが、今はJ-Debitは廃れつつあります。クレカに比べると利用還元が一切無しというのが流行らなかった最大の敗因かもしれません。
ここでは主にクレジットカードとほぼ同等に使えるVISAやMastercard、JCBなどの国際ブランドのデビットカード(以下略称 ブランドデビット)に関して書きます。
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デビットカードやプリペイドカードが使えないケースに関してはこちらで
デビットカード=預金口座なので
銀行でお得&節約な全般の話題はこちら
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メリット
・審査がほぼ無い (未成年、ブラックでも口座が開設できれば多くはOK)
・クレジットヒストリーと無関係(悪くも良くも出来ない)
「あと払い」や「キャッシング」などの金銭貸借があるようなオプション契約をしない限りは個人信用情報機関のCICなどの記載が無いので汚れません。所有枚数、契約件数にカウントされません。つまり所有枚数や契約件数が多い場合でも新規契約の審査で厳しくなるという事がありません。
・利用上限設定をWebやアプリで管理できるものが殆ど
・使いすぎることが少ない
・キャッシュカード兼用としてATMで預金を引き出せるものが多い。アメリカと同様に将来的にはATMからだけでなく金融機関以外の実店舗のレジからキャッシュアウト(引き出し)が可能となる例が増えてくるかもしれません。
デメリット
・1回払いのみ(与信機能が基本的にないため)
・還元率や特典がない、少ない場合が多い(例外あり)
・不正利用に関する補償が低い、無いなど
・ETCカードや家族カードが発行できない(例外あり)
・クレカと同等には使えないケースがある。(後述)
・キャッシング(貸金)が無い。(例外あり)
・残高不足の際には使えない(例外あり)
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例外的(与信のようなものがある)デビットカードはこちらの「カード発行側が努力?したケース」にある程度列挙してます。
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還元率が高い、特典が良いブランドデビット
VISA、Master、JCBのどのブランドでも還元率が1%です。なので万人にお勧めです。会費無料で還元率1%です。個人口座は年会費無料です。ただし法人口座のほうは還元率も1%と同率で法人カードとしては優れているものの年会費1,100円必要です。
・ソニー銀行 SONY Bank Wallet(VISAデビット)
還元率は0.5~2%と幅広い
運用資産(外貨預金、投資信託など)合計1,000万円で最大2%の還元
ソニー銀行提携カードです。還元率が2%、でも年会費33,000円(税込)
特典を無視すると後記のベースライン還元率である1%との還元率の差が1%なので年間330万円ほどコレで決済すれば年会費を超えたメリットがあります。高島屋系での買い物が多いとか、海外旅行・出張が多いとか、ソニー銀行を頻繁に利用するとか・・・・。また利用不可一覧によると一般カードでオリジナルのSONY Bank WalletでNGなガソリンスタンドや月額支払(サブスク)系もOKであるなどの優遇が見られます。
外貨預金資産合計500万円で最大1.2%(以前は1.5%)の還元
GMOとあおぞら銀行の合弁ですが、カスタマーステージ(優遇条件)は関係なしで外貨預金での金利と為替手数料が好条件
なお、年会費3,300円のMastercardプラチナは優遇プログラムで4テックま君が自動適用となり、還元1.2%、他行宛て振込無料回数20回となり、外貨預金は遠慮するが、決済&送金のヘビーユーザーなら元とれるかも?です。
法人デビットカード(VISA)も年会費無料&条件なしで還元率1%と好条件です。(法人カードは年会費有料の場合は還元無しが多い)
住信SBIネット銀行のデビットカードで 1%還元です。年会費 11,000円ですが、スマホ保険や各種の強力な付帯保険、LoungKey(空港ラウンジ 年3回無料)、招待日和(高級レストラン優待:2人で1人分無料など、月2回まで)などの特典があります。自分的には特にスマホ保険と招待日和がお得かと思います。空港ラウンジはLoungKeyはプライオリティパスのサブセットに近くかつ無料回数制限が年3回で弱めです。
住信SBIネット銀行のデビットカードで 前記のノーマル版です。0.8%還元です。年会費無料。なお、VISA版は0.6%還元とメリット薄いのでMastercard版を推奨。
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JALマイル貯めるなら
・(埼玉)りそなデビットカード〈JMB〉+(埼玉)りそな銀行
利用時のマイルプログラムは0.5%還元とメガバンク系のデビットカードとしては高還元であり、なおかつそれがJALマイルなので実効還元が高い(1マイル=2円換算なら1%還元)。JMB版は通常年会費1,100円(税込)だが、初年度年会費無料、次年度以降も年1回以上で年会費無料(通常版のりそなポイント版は条件無しで年会費無料)。JALマイルが貯まる唯一のデビットカード??
ANAマイル貯めるなら
・ソニー銀行 SONY Bank Wallet(VISAデビット)AMC版
利用還元0.5%、運用資産(外貨預金、投資信託など)合計1000万円で最大年間4800マイル
通常版(キャッシュバック最大2%)との選択。海外利用(旅行、通販)に強い
->自分は通常版(キャッシュバック最大2%)を選択したものの、状況によってはこちらに切替?
下記は2つは実効還元率がかなり低め
スルガ銀行ANA支店のデビットカード。年間利用額に応じた還元があるも実効還元はほぼ無いか超低率。メリットとしては、年会費無料なのに海外旅行保険の自動付帯は◎。また口座自体の各種の利用(口座振替などいろいろ)でマイル還元も◎。
・ANAマイレージクラブ GLOBAL PASS (VISA)
富裕層&海外向けSMBC信託銀行PRESTIA(プレスティア)のデビットカードで通常版(キャッシュバック)と選択制
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海外通販、海外旅行、海外送金なら・・・
Revolut(VISA)
銀行としての国内用途の利便性は低いが他クレカから入金できるデビットカートとしての魅力で開設&利用。海外送金・為替は最強レベル。
WISE (Mastercard)
競合はRevolutで海外送金・為替はRevolutに匹敵する最強レベル。
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おまけ・・・・
J-Debitに関して
個人向けの紹介サイトはこちら。日本での歴史はブランドデビットよりも古いのですが、実態は金融機関のキャッシュカード&暗証番号(PIN入力)とCAFISを利用する決済です。ネット経由での買い物や海外での利用はほぼNGですし、実店舗でも対応してない所も多数、還元や特典はほぼなしで殆どマイナーな存在になりつつあります。J-Debitに対応していない金融機関(ネット専業系、信託系、商工中金など)の一覧はこちら。
日本ではブランドデビットよりもこちらのほうが歴史が古いために過去には実店舗で「支払いはデビットで」というと「J-Debit」と誤解された手続が行われて決済がNGになるなどトラブルがあったようです。(自分も過去に何度か経験済み) なのでブランドデビットを使う場合は加盟店側の手続き処理はクレジットカードと同じなので「クレジット1回払いで」と言うほうが確実です。
他にはブランドデビットではほぼ対応してない?キャッシュアウト(実店舗レジからの預金引き出し)に主に一部店舗(例:昔はイオン系の一部店舗他、現状では八丈島や僻地の店舗など)で対応しているようです。店員さんが慣れてなくてトラブルかもしれないのとキャッシュアウト手数料の有無もあるので・・・ATMが近くにない場合で「一部イオン系店舗では出来るかも?」ぐらいで良いのかもしれません。