気になる投資信託やETF
投資信託は 「少額・定額」、「積立」、「お任せ」、「ある程度の長期保有」にメリットがあります。
メリット
・少額購入OK(100~1000円からなど)
・殆どの商品が積立OK
・殆どの商品が配当を再投資へ自動に設定可
・少額でも分散投資(特に複数資産クラスタイプのバランス型など)
・銘柄入れ替えが自動(良くも悪くも)
デメリット
・機動性に劣る
約定まで数日、出し入れだと1週間前後
・割高な場合が多い
購入手数料(ネット証券系なら無料:ノーロード)、信託報酬(毎年)、売却手数料(≒信託留保分)
自分が考えるに一番大きなのは定額・少額で購入できる(ドルコスト平均法が使える)ということです。また分配金(≒配当など)の再投資が自動設定できるのも非常に大きいです。単純なコストならETFや個別銘柄にメリットがあります。特に個別銘柄の保有の場合には信託報酬がかかりません。但しインデックス系の超低コストな投信の場合にはETFとの差が殆どないような状況となっています。
ETF(特に国内は単価が高い)や個別銘柄の売買では、配当が少額なのでその額では再投資がすぐに出来なかったり、手間がかかったり、為替手数料(投資信託はボリュームディスカウント?で実質為替手数料が低コストらしい)、二重課税(米国の源泉徴収と日本の源泉徴収の多重となり、個人でそれを回避するのは要申告でかなり面倒:投信の場合は投信会社側で二重課税を回避)でデメリットも出てきます。
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・モーニングスター
日本で設定されている殆どの公募の投資信託の情報があるかと思います。まずはここから。
・投信資料館
ニュースなど・・・
・三菱アセット・ブレインズ の投信情報提供・発信
投信市場の動向に関してはこちらで
・ R&I格付投資情報センター 投信評価
レーティング情報など
・PIMCO(世界最大の債券運用会社)
とてもタメになる最近の動向はこちら
とてもタメになる債券投資関係の基礎のお勉強はこちら
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投資信託の運用方法は大きく分けると2種類
モーニングスターの検索画面をみると5,000本もの投資信託(ファンド)があります。日本の上場銘柄数よりも多い。内容的にほぼ重複した類似ファンドも多数です。ほぼ同じ投資信託なら信託報酬が安いほうがいいです。
(1)インデックスタイプ
各種指数に追随するように運用するもの。自動化が簡単で低コスト(信託報酬が低い)。最近は信託報酬競争になりつつある。
ETFは基本的にコレ。
(2)アクティブタイプ
ファンドマネージャーが銘柄の選択、売買機会の選択を行うもの。自動化しにくいので高コスト(信託報酬が高い)。
アクティブタイプにも運用手法で色々とあります。
おおざっぱに言うと・・・・
・オーソドックス(ロングのみ:空売り無し)
・オルタナティブ (ロングとショート:空売り有りの組み合わせ)
->モーニングスター分類ではヘッジファンドという分類
他には主な種類で下記があります。
・レバレッジで買い:ブル
ハイリスク:主にインデックス対象
・レバレッジで売り:ベア:インバース
ハイリスク:主にインデックス対象
・バランス型:
投資対象は各資産クラスのインデックスが多い
配分固定型:
配分可変型:
リスク最適型
標準偏差に従いリバランス:主にロボアド系の手法
ターゲットイヤー型
ターゲット年合わせてローリスク商品(債券など)の保有比率を増やす
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投資対象:資産クラス
株:ハイリスク
REIT:不動産:ミドルリスク
債券:ローリスク
金やコモディティ(商品)、暗号資産:相関性が低い代替
指数(恐怖指数のVIXなど):逆相関に近い:代替、補完
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投資対象:地域
国:日本、米国、先進国、新興国、
グローバル:日本を含む or 含まない
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株:種類別
大型、中型、小型株、バリュー(割安重視)、グロース(成長重視)、モメンタム(勢い)
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債券:
国債:中長期債、短期債、地方債、物価連動債
公債:地方債、世界銀行や政府機関など債券
社債系:投資適格社債、ハイイールド(ジャンク)債
債権を証券化したもの:モーゲージ(証券化住宅ローン)債、クレジット債、
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為替ヘッジ:
有り:略号例;H有り
ヘッジコスト必要でコスト高
円高になると得、円安になると損
無し:略号例;無印もしくはH無し
ヘッジコスト不要でコスト安
円安になると得、円高になると損
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インデックス対アクティブ は ある意味で宗教論争のようなものかもしれません。インデックスでもS&P500のような成長性のある指数は良いのですが、日経225やTOPIXなど銘柄の入れ替えが殆ど??な指数だと成長性が低いものになります。
超長期で見ると信託報酬の差もあり、インデックスタイプがリターン上回る事が多いらしいのですが、ファンドマネージャーが優秀な場合はアクティブのほうがリターンが多いです。
この辺り、日本の場合は、著名なひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)代表の藤野氏が言う「TOPIXは半分腐った幕の内弁当である」は言いえて妙で、TOPIXには過去の資産(実際の資産や業界内での地位などの抽象的な意味)で食い繋ぎ、今後の成長は殆ど望めないとも言える企業(銘柄)どころか、ゾンビ企業も多数混ざっているのは確かで、それを除外するだけでTOPIXを上回るのは容易というのはその通りなのでしょう。
ただ、S&P500はとても優秀で、米国株を対象としたファンドで長期でS&P500を上回るアクティブファンドはかなり少数なようです。アメリカは政治や経済のシステムは先進国で、成長率は新興国なみという・・・とても例外的な国です。
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お勧めの流れ
(1)自分好みの投資信託を探す
モーニングスターや各種投信情報サイトなどで。
信託報酬、リターン、シャープレシオ、資産動向(総額、流入や流出など)。
(2)同じくモーニングスターなどで該当投資信託の販売会社を探す
取扱い商品数とコストの点でネット証券のみが対象となると思います。
購入や保有還元も考慮で
自分にとっての資金移動のしやすさ(証券口座と銀行口座の連動性)
NISAやiDeCo:どちらも売却しにくいので超長期保有前提で
この(1)->(2)という順番は割と大事かもです。販売会社、例えば証券会社の扱い投信から選択するよりもモーニングスターから選択したほうが幅広く選べますし、それによって新規に金融機関に口座を開くのも良いかとおもいます。どの投信を選ぶかが一番重要なので。直販や販売会社が限られた商品では「隠れた優れもの」(例えば超低コスト)が多いようにも思えます。
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運用のスイッチ(組み換え)など
たとえば、老後などは生活資金に近くなるのでローリスクな商品に割合を徐々にシフトしていくのが良いかと思います。そういった設計(iDeCo向けが多い)の商品では年数に応じてローリスクな商品の割合を自動的に増やしていくターゲットイヤー型もあります。
余裕資金 -> ハイリスクな投信 -> 若年時の投資先
生活資金 -> ローリスクな投信 -> 老年時の投資先